【こんな方におすすめ】
・メタバースのコミュニケーションを学びたい
・どんなメタバースがあるのか知りたい
・メタバースでつながる方法を探している
・メタバースで友達や恋愛をしてみたい
メタバースという言葉が急速に広まっています。メタバースは、デジタル空間内での仮想の世界を構築し、他のユーザーと交流することを可能にするテクノロジーです。この記事では、メタバースの基本概念からメタバースを使ってつながる方法について解説します。
そもそもメタバースとは何か?
メタバースの基本概念
メタバースとは、現実世界とは異なるデジタル空間の世界です。これは、仮想の土地や建物、キャラクター、そして他のユーザーが存在する場所で、リアルタイムでコミュニケーションをとることができます。これは、あたかも別のデジタル次元に入り込んだような感覚を提供し、新しい形態のコミュニケーションを可能にしています。
メタバースと仮想現実の違い
メタバースと仮想現実(VR)は、一見似たように見えることがありますが、実際には異なるコンセプトです。VRは完全に仮想の環境に没入することを目的としていますが、メタバースはデジタル空間内で他のユーザーと交流しながら、仮想世界を共有することを重視しています。つまり、メタバースはより社交的な要素が強調されており、リアルなコミュニケーションの拡張を提供します。
メタバースの成長と将来展望
メタバースは急速に成長しており、その影響力はますます大きくなっています。企業、教育機関、エンターテイメント業界など、さまざまな分野でメタバースが導入されています。将来的には、ビジネス、教育、エンターテイメントのあらゆる側面にメタバースが影響を与え、新たな機会を創造するでしょう。
メタバースでの交流の重要性
メタバースでの社会的つながりの役割
現実世界と同様に、メタバースでも社会的なつながりを築くことができます。友達や仲間とリアルタイムでコミュニケーションを取り、新しいつながりを築くことができます。特に、リモートワークが増加している現代において、メタバースは新しい方法での社会的交流を提供しています。
メタバースのビジネスとコミュニティの機会
メタバースはビジネスとコミュニティに革命をもたらす可能性があります。企業は、商品やサービスをメタバース内で提供し、顧客とより深いつながりを築く機会を持っています。また、コミュニティ活動もメタバース内で活発に行われ、共通の趣味や関心を持つ人々が集まります。
メタバースでの学習と知識共有
メタバースは学習と知識共有の場としても機能しています。仮想的なセミナーやワークショップを通じて新しいスキルを学ぶことができるほか、他のユーザーとのディスカッションを通じて知識を共有し、アイデアを交換することも可能です。これにより、個人や専門家が自身のスキルを向上させ、新たな知識を獲得できる環境が提供されています。
SNSの代わりにメタバースでつながる時代になっていく
「メタバース」という言葉は広まってきていますが、実際にメタバースをはじめたいと思ったときに、何をしたら良いのかわからなかったり、どんな設備を整えたら良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そういった意味では、メタバースははじめるのにハードルがあり、メタバースが実際に広がっていくのはまだ少し先の未来のように感じる方も多いかと思います。
しかし、考えてみると、コロナ渦で当たり前になったZoom等のWEB会議も大きな意味ではバーチャルな世界との新たな接続ともいえます。また、ツイッターやインスタグラムも、現実世界とデジタル空間をつなげてコミュニケーションを行っているとも考えられます。
メタバースはそのようなデジタルでのつながりを発展させたものだといえます。つまり、メタバースは次世代のSNSになっていくことが予想されています。 メタバースが普及していくことで、現実世界と仮想世界の融合が進みます。そして、デジタルのNFTで表現されるモノやサービスが売買されていき、その決済にはイーサリアムをはじめとした仮想通貨で取引されることになります。このそれぞれの流れには、ブロックチェーンの技術が使われており、バラバラに見える一連の流れが一つの綺麗なかたちの流れへ移行しています。
メタバースは今後、単なる仮想空間(デジタル)上ではなく、現実世界と同じような生活空間となっていくことでしょう。メタバース上のアバターは、自分と同一という感覚で自分の分身のような存在となっていきます。仮想空間内の時間が増えていることで、仮想空間内の自分のアバターをもっとおしゃれにしたい、より他のアバターと差別化したいなどの気持ちが膨らんでいきます。
実際にアパレル業界ではビームスや伊勢丹をはじめ、メタバースに進出している企業が多数出ており、新たなビジネスニーズをつかんでいます。VRゴーグルを使えば、コミュニケーションの範囲が更に広がります。メタバースプラットフォームの時間がより楽しいと思えてくると、寝ている時間もメタバース内にいたいと考え、メタバース内で寝る「VR寝」ということも当たり前になってきてくるでしょう。
足腰が悪くなってしまった高齢者の方がメタバース内で草原を全力疾走できて楽しかった、恋愛に奥手な方がメタバース内で恋愛ができて新しい自分を発見できたなどの話もあります。メタバースはやりたいことができる最高の空間とも考えられます。 これから伸びていくメタバース(バーチャル世界)に慣れておくことにより、今後、技術がもっと進化してもバーチャルの世界で自由自在に活動できる可能性があります。
コロナで変わったデジタルコミュニケーション
コロナショックによってテレワーク、在宅勤務、オンライン学習が定着し、多くの企業もDX化を目指し、業務・作業の根本的な見直しを進め、デジタルシフトが急激に加速しました。 デジタル化が進んだ現在では、「人とのつながり」はメインはSNS上で展開されており、そこでは基本的には、オープンな環境で不特定多数との接点をもち、関係性の構築・維持を行っています。情報などの獲得はすぐできるのですが、SNSはオープンな環境で不特定多数が確認できる環境のために、思いもよらぬところで炎上する危険性があります。
一方、リアルの世界においては、直接出会える人の数は限られており、家族・友人・職場の同僚など日常的にコミュニケーションの多い人は「強いつながり」に含まれます。お互いに顔が見える距離の近さによって心理的な安全性が確保され、炎上や個人攻撃を仕掛ける側にも相当の覚悟が求められるでしょう。しかしながら、特定少数のクローズドなコミュニティでは、同じ価値観や趣味を持った気の合う人を見つけられる確率は低く、その関係性を構築し維持することにも骨が折れます。強いつながりの中よりも、弱いつながりの中にいたほうが、共通の話題に困らない人を見つけやすく、そうした人との間では意見の対立で衝突することも少ないでしょう。 従って、デジタルとリアルが持つ利点を相互補完し、両者が融合した先に生じるメタバース世界では、『人とのつながり』においても、これまでとは違った新しいカタチを与えてくれるのでないかと期待しています。メタバースには空間的な広がりが存在するからこそ、むしろ世界観を統一したクローズドな環境として空間設計できるという側面もありそうです。
そこでは、自分にとって居心地のいい仲間だけが集まる、居心地のいい特色を持ったコミュニティが存在します。現実世界に近い臨場感や、そこに一緒に存在する感覚(プレゼンス)を感じながらも、アバターを介することで一定の距離感と心理的な安全性も確保されます。場所や時間といった物理的な制約に縛られず、共通の価値観や趣味を持つ仲間を簡単に見つけ出し、それと同時に、ある程度の制約を設けた統一された世界観の中で、顔出しの抵抗を感じることなく気軽に交流できる、そんな居心地のいいコミュニティが形成されていくのかもしれません。 SNSという『デジタルなつながり』と、学校や職場での『リアルなつながり』。多くの人は、これらを両立させて日々生活している訳ですが、そのいずれにも居心地のいい場所を見つけられず、漠然とした生きづらさを感じている人もまた多いのではないでしょうか。
メタバースの登場によって、そのような生きづらさを感じている人々の苦痛が少しでも解放されるなら、それは本当に素晴らしいことだと思います。ベンチャーキャピタリストという職業柄、常にテクノロジーや事業モデルの革新性を追求していますが、それらは手段であって目的ではありません。新しいテクノロジーの登場によって実現可能となる社会課題の解決や、より身近な人々が抱えている生きづらさからの解放、そうした視点や本質的な目的を見失うことなく、これからも世の中の変化を見つめていきたいと考えています。
つながれるメタバース紹介
Bondee(ボンディー)
シンガポールの企業Metadreamが開発し、2023年1月に日本でリリースした新しいSNSです。ユーザーは自分のアバターを簡単に作成できるほか、仮想空間の中で友人たちとコミュニケーションを取ることもできます。
アバターは、肌の色・髪形・ファッションに至るまで、自分好みにカスタマイズできます。ボンディーの世界には「スペース」と呼ばれる自宅もあり、家具や壁紙を入れ替えて楽しめます。他のユーザーを「友だち」に登録すれば、その人のアバターが画面に出現。お互いの家を行き来したり、チャットを送り合ったりと交流できるようになります。
メニューの中から「仕事中」「運動中」などの選択肢を選ぶと、自分のアバターがその行動を再現し、今の状況を周囲に伝えてくれる「ステータス」機能も存在します。友人が今、何をしているのかもこのアバターのステータスで分かります。
メタバース内で永遠に生き続けたい「SomniumSpace」
チェコの仮想現実開発企業であるSomniumSpaceが開発しているメタバース空間です。
この会社の代表者であるArtur Sychovさんががんでお父様を無くしてから、死んだ故人の人格も残すことができないかということから開発をスタートしたメタバースプラットフォームです。
現在、開発中の「Live Forever」モードでは、ユーザは自分の声や姿、人格までを模倣したデジタルアバターをつくりだせるようになるそうです。まさに映画の世界ですね。
このようなメタバースプラットフォームが現実化されると、色々問題も起きそうですが、故人となってしまった家族や友人といつでも会えたり話せたりするということは、どんなに嬉しいことでしょうか。
XR World(NTTドコモ)
NTTドコモは2022年3月31日に、メタバースの仮想世界でサービスの提供を始めました。アバターを通して利用者同士がコミュニケーションをおこなったり、音楽やアニメなどのコンテンツを楽しむことができます。
スマートフォンやパソコンからdokomoが作成したメタバース空間「XR World(エックスアールワールド)」を利用できます。音声や文章を使ったチャット機能でやりとりをしたり、アバターの動きで感情を表現することができます。同じ空間にいる他の利用者と動画を視聴できる機能も備えた。利用料金は一部を除き無料です。
アーティストのライブ映像などの音楽コンテンツも提供する。特定のアーティストごとに楽曲やミュージックビデオが視聴できる仮想空間「ワールド」を設置した。提供するコンテンツのジャンルは順次拡大するとしている。
仮想空間の制作には、仮想現実イベントを手掛けるHIKKY(東京都渋谷区)のクラウドサービス「Vket Cloud」で開発した仮想空間です。ドコモは2021年10月、ヒッキーと資本業務提携し65億円を出資しています。同社のメタバースの特徴は、ヘッド・マウント・ディスプレーを装着せずにスマートフォンやタブレット端末、パソコンのWebブラウザーだけで気軽に参加できることがあげられます。
ソフトバンクがメタバース店舗出店
大手携帯キャリアのソフトバンクは、世界3億ユーザーが参加するアジア最大規模のメタバースプラットフォームの「ゼペット」内に、2022年6月にメタバース上にアバターが接客する国内初の携帯キャリア店舗をOpenしました。実際の店員がアバターとして、ソフトバンクやワイモバイルについてのサービスなどについて質問を受けたり、説明を受けることができます。
利用者は、ゼペットのアプリケーションをスマートフォンなどにダウンロードすると、無料でアバターを作成でき、そのアバターで来店できます。アバター店員は10~21時まで接客を行い、AIボットによるチャットでのサポートも提供しています。リアル店舗に来訪する際には、基本的に事前予約が必要だが、仮想店舗では予約不要です。
現時点では法律上の問題があり、仮想店舗上で、携帯電話サービスの契約や料金プランの変更を行うことができません。契約希望者については、オンラインショップに誘導し、同ショップで契約や商品購入を行う流れになっています。