NFTゲームで注意するラグプル対策
メタバースアドバイザー、コーディネーターのwataruです。さまざまなNFTゲームがリリースになっていますが、稼げたり楽しめるゲームも増えている一方で、ゲーム運営側が稼ぐだけ稼いで逃げてしまうケースや運営側の資金が足りなくなりゲームを辞めるケースが急激に増えています。
ゲームが途中で終わってしまう理由は大きく2つです。
・はじめから運営が逃げることを前提にゲームを作成している
・ゲームリリース後に、ユーザー数やユーザーへの換金の配分が予想通りいかなかった
ラグプル(RugPull)とは
NFTゲーム・ブロックチェーンゲームで認知されている『ラグプル(RugPull)』という言葉があります。ラグプルとは「ゲームの運営がプロジェクトを放棄し、集めた資金を持ち逃げする詐欺行為」のことをいいます。
スマフォゲームや家庭用ゲーム機がリリースしているゲームをイメージすると、ゲームを開発してから運営が持ち逃げするなんてそんなに起こることなんてないと思われますが、できたばかりの発展途上のNFTゲーム業界では、頻繁に持ち逃げ詐欺が起きています。
ラブプル(持ち逃げ詐欺)を防ぐための対策方法
1.既に運営実績のあるメジャーなNFTゲームをプレイする
NFTゲームをはじめたばかりの初心者の場合は、ある程度の知識がつくまでは実績があり、参加者・利用者が多いゲームでのみプレイすることをおすすめします。実績があるゲームだとラグプルの可能性は低くなりますが、その分利用者も多いため稼げる金額も少なくなります。
2.大手企業がリリースしているゲームにする。マイナーゲームは避ける
大手企業やNFT業界で有名な企業がリリースしている場合は、ラグプルの可能性は低くなります。大手企業やメジャー企業の場合は、ラグプルしてしまうと次のゲームをリリースする際に信用がなくなってしまうので、ラグプルする可能性は低くなります。
運営が途中で逃げたNFTゲーム
WingStep
WingStepは、move to earnのゲームでandroidでできるアプリでした。チャートの金額に左右されずに、固定でBUSDというステーブルコインが稼げるということで、move to earnに慣れている人が入ってきた印象があります。現在は、アプリ自体は動いているのですが、換金ができなかったり報酬が変わっていたりと運営に不信感を募っている人が多いようです。
まだ、運営が逃げたりゲームが終わったりはしていないので、もう少し様子を見てどうなるか判断しなければなりません。今はまだやることをお勧めはできません。
MEDABOTS(メタボッツ)
最大3体のロボットをバトルして報酬を得るブロックチェーンゲームでした。無料でプレイも可能でしたが、NFTパーツを購入することで、獲得できる報酬が増えるという設定でした。バトルゲームで面白みはありましたが、ゲームクオリティーが低く、ツイッターのコメントを見ていると日本人が多く参加しているようでした。
こちらはいきなりゲームが利用できなくなり、運営が飛んでしまいました。
Farmer Crypto
ラグプルしたわけではありませんが、リリースされて速攻で仮想通貨のFCCが下がってしまい、利益を上げることが難しくなった農場NFTゲームです。
開発者・運営も顔出ししておらず、ゲームの構成や仕組みも以前流行ったMeta Keeper(メタキーパー)と同じ運営が行っているように見えました。Meta Keeperも運営がひどく問題となったゲームでした。やはり開発者や運営が同じゲームは要注意だなということを教えてくれたゲームです。開発者と運営が顔出ししているかや過去にどのようなゲームを出して、そのゲームがどうだったかはチェックする必要があります。
Toona
公式Twitterが日本語になっており、日本人をターゲットにリリースされました。日本人大学生が作成したという設定で、コインを保有しているとBUSDが自動でもらえるという仕組みでしたが、チャートも暴騰後暴落し、速攻で運営が逃げました(笑)
スキャム被害に合わないためのゲーム選択4つのポイント
NFTやメタバースゲームで詐欺やスキャム、ラグプルしないようにするためのポイントを6つまとめました。
1.ゲームクオリティーが低い
元々逃げることを前提に考えられたゲームの場合は、画質やゲーム内容や設定が低クオリティーになっています。ゲームのクオリティーが低いなと感じた場合は、まずはスキャムではないかということを疑いましょう。
2.ユーザーの多くが日本人である
日本人は金融リテラシーが低く、人を信じやすい人種のため、世界的に見ても詐欺のターゲットにされやすいと言われています。ラグったゲームのユーザーを見てみると日本人をメインにターゲットにしているゲームも多くあります。Twitterをはじめとしたゲームに対するコメントが日本人ばかりの場合は、気を付けた方が良いプロジェクトだと感じます。
3.開発や運営者の履歴や顔出し、詳細がない
スキャムゲームの場合は、ほとんどのゲームが開発者や運営者についての詳細を記載しないところが多いです。通常は信頼感を出すために、会社の代表や運営者の過去の経歴や本名を出すかと思いますが、スキャムゲームの場合は、逃げてもトラブルにならないように写真で顔出しせずに、名前も本名ではない状態で掲載されているケースが多いです。
4.放置系ゲームが多い傾向(2022年7月時点)
放置ゲームが流行っていたこともあり、放置ゲームが詐欺被害が多い印象です。放置ゲームで新しくゲームを行う場合は十分注意してください。
スキャム被害に合わないための対策
1.ホワイトペーパーを読み込む
ホワイトペーパーを読み込むことで、ホワイトペーパーでおかしなところがないか、ゲームとして継続できる内容かをしっかり読み込みましょう。
2.エコシステム・エコノミーデザインを確認する
ほとんどのホワイトペーパーでは、エコシステムが記載されています。リリースされるゲームのお金がどのように流れて、運用をどのようにしていくのかを把握することができます。ポンチスキームではないかを確認し、新規ユーザーが入ってくる以外にも、既存ユーザーが通貨を払う仕組みになっているかどうかをみていくことで継続しやすいゲームかみることができます。
以上になります。色々書かせていただきましたが、詐欺やスキャムは100%防ぐことは正直できません。慎重な私でも、スキャムや詐欺ゲームに騙されることは多々あります。スキャムや騙されたとしても次に同じようなことが起こらないように学び、賢くなっていくことが必要だと思います。慣れるまでは、大きな金額をかけることなく小額からスタートすることをお勧めしています。
NFTゲームに課金して参加する場合は、必ず事前にリサーチを行ったうえで余剰資金で行うようにしてください。